私達が転院先の病院へついたのは
夜8時30分頃だった。
救急車で父と一緒に乗っていった母の話では・・・
病院へ着くと
同乗した先生はストレッチャーに乗った父と一緒に
病院の奥へ行ったそうだ。
母は受付を済ませ
病院のロビーで待っている状態。
救急車に同乗してくれた先生は
スタッフに “帰りのタクシー代” と言って
現金(タクシー券かな?)を渡されていたらしい。
沢山の人に支えられ
本当に本当にありがたいです。
一時間位経っただろうか?
処置をしてくれた泌尿科の先生から説明があった。
父は全身に感染症が回ってしまい
病院へ連れてこられた時
40度近い熱があったそうだ。
尿道カテーテルを自分で引っ張るか
何かの原因で引っ張ってしまい・・・
引っ張りしすぎてしまい
身体の中に入ってる
尿道カテーテルの部分の位置がずれて
尿を排出できなくなってしまった。
なので膀胱に尿が大量にたまってしまった。
カテーテルがズレたことで
出血をしてしまい
そこからバイ菌がはいってしまった。
父は血液をサラサラにする薬を飲んでいるので
出血には殊更気をつけなければならないので
余計に出血は酷かったのかもしれない。
この説明を受けた時
父の体温は39度まで下がってきていた。
しかし
泌尿科の先生の話では
一番強い抗生物質を使っているので
それで回復すれば良いが
回復しない場合もある。
その時はどこまで延命処置をするのか
今決めてもらいたいという。
父の容態は
病院に運ばれてきたときより
落ち着いてはきたけれど
今晩急変し
延命処置を必要とする状況になってしまう可能性もある。
高くはないがゼロではない。
今決めて
また後日変更することも出来るので
まずは
今晩そうなったらどうするか
決めてもらいたいという。
私は血の気が引いた。
母の手は震えていた。
【追記】
延命措置について
・今回の場合の延命措置とは、
1、血圧が下がるので薬で血圧を上げる
2、昇圧剤に加え、蘇生をする。
3、昇圧剤に加え、器械による蘇生をする。
先生の話では・・・
蘇生は、心臓だけが止まってしまった場合には有効だが
父の場合は心肺停止になった時点で全身感染により
全ての臓器が弱っているので
蘇生の効果があまり見込めない。
更に、84歳という年齢であることから
蘇生により肋骨骨折の危険性もある、とのことでした。
**つづく**