都内某所に住むおじさんが亡くなりました。
このおじさんに会うときは、いつもいつも笑いが絶えなかった。
おじさんの周りは常に笑い声で満ち溢れていた。
私はそんなおじさんに会うのがいつも楽しみだった。
おじさんは大正生まれ。
享年85歳。
幼少の頃から奉公にでて
親元を離れて生活していた。
戦争中は兵隊さんで、
生きるか死ぬかのギリギリの世界を生き抜いてきた。
おじさんはそんな辛い、苦しかったはずの思い出でさえ
笑い話にしてしまう。
そう、
おじさんは本当に賢い人だったのだ。
だから、どんなことも屈託のない笑いにかえてしまう。
そして、いつもこう言う。
「なぁ~、おじさん、おもしろいだろ~!」\(^▽^) /
このセリフは今でもはっきり耳に残っている。
私はお通夜に参列させてもらった。
お坊さんはお経を読み終えたあと、
おじさんの戒名について説明をしてくれた。
そのお坊さんは、おじさんの戒名をつけるにあたり、
おじさんに近しい多くの人々とたくさんお話をした。
そして、おじさんのその心温かい人柄に感銘したと話してくれた。
お坊さんは最後にこんな話をしてくれた。
わかりやすくすると、大体こんな内容だった。
人生の最後、
人間が残していくものは人それぞれである。
遺産とか目に見えるものは、
分ける数が多ければ多いほど小さなものになってしまう。
しかし、
人柄というものは
分け与えた数が多ければ多いほど、大きくなっていく。
不幸とは
悲しい、辛いことの代名詞のように使われるが、
人の死を必ずしも不幸の二文字で片付けてはいけない。
85年の人生を生き抜き、
多くの人々にその素晴らしい人柄を伝え残していったおじさんは
その人生を全うしたのだ。
「大往生をとげた」と呼ぶにふさわしい。
私の結婚式の翌年だった。
結婚記念日を覚えていてくれたおじさんは
私のところに「おめでとう!」の電話をくれた。
すごく嬉しかった。
ありがとう! おじさん!
数ヶ月前、おじさんと話した時も
私の結婚式の事
まだ覚えていてくれてたね。
先に天国へ行っちゃったおばさんに
私の結婚式の話、
よ~く話してね!
おばさんは、
私の結婚式を楽しみにしていてくれてたのに
その数ヶ月前天国へ行ってしまった。
おばさんの葬儀の時、
おじさんとおばさんの夫婦の愛の絆の深さを感じたよ。
おじさん、
おばさんとはもう会えましたか?
天国でおばさんとまた仲良く暮らしてね。
2007年2月12日
おじさんの思い出
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2007年2月13日 1:50 AM
叔父様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
何時も思います。
大切な人。
素晴らしい人。
素敵な人がドンドン自分の周りから居なくなってしまう。
とっても淋しくなります。
そして後に残された自分も、他の人にとってそう想って頂けるような人間になりたい。と・・・
常日頃からfirstさんのブログを読ませて頂いて、納得出来ました。
素敵な叔父様のお人柄とそのお心がfirstさんの中に脈々と生きていらっしゃっるんですね。
叔父様と同じ、優しさ、温かさ、励ましの心が・・・
そんな
2007年2月13日 10:30 AM
firstさん♪
最近、firstさんのブログを読むと涙とまらなくなってうまくコメントがかけなくてごめんなさい。
とても素敵なおじさんだったのですね!
ブログを読んでいたら4年前に突然死したおばあちゃんのことを思い出しました!周りの人にやはりすごくしたわれてわたしたちも大好きでした!
人柄はその人を表し、その姿はきえてもみんなの心にはその人の思い出が刻まれるのですよね!
おじさんのいい思い出がみんなの心に残るような生き方をしたいですね!
2007年2月13日 1:48 PM
**ホーリさん**
>素敵な叔父様のお人柄とそのお心がfirstさんの中に脈々と生きていらっしゃっるんですね。
>叔父様と同じ、優しさ、温かさ、励ましの心が・・・
ありがとうございます。
おじさんのもっているユニークさ、賢さ、温かさ・・・
私自身は足りないものだらけだと感じていますが、
おじさんの姪として、おじさんの素敵なところを
少しでも受け継いでいきたいとおもいます。
2007年2月13日 2:15 PM
**テディさん**
>人柄はその人を表し、その姿はきえてもみんなの心にはその人の思い出が刻まれるのですよね!
>おじさんのいい思い出がみんなの心に残るような生き方をしたいですね!
数ヶ月前おじさんの家に遊びに行った時、おじさんの
戦争体験など貴重なお話を沢山聞くことができました。
おじさんがどんなに凄い人だったのかを感じたのは
この時でした。
貴重な思い出ができました。。。